Web版ネクイハムシ図鑑:絵解き検索・日本のネクイハムシ亜科

ステップ3 ミズクサハムシ属の同定(その3)

B.肢を含め体全体に金属色を帯びる種の同定(3種2亜種)

*前胸背板表面での区別は少々慣れが必要だが,各種の分布を参考にすれば,区別は容易である

ヒラシマミズクサハムシ

前胸背板は全体に細かな横シワに覆われ,まばらな粗い点刻を伴う.表面に平滑な部分はない(国内では北海道のみ)

ヒラシマミズクサハムシ(ヒラシマネクイハムシ) Plateumaris weisei

国内分布:北海道

前胸背板は細かな横シワに覆われない.全面を点刻を覆う,あるいは,粗い点刻を伴った粗い横シワが上半分にある

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アキミズクサハムシ

オオミズクサハムシ

前胸背板の背面は顕著にまるく盛り上がり,大きさや形が不規則な点刻に覆われる.体型は太く短い.メス産卵管の先端の角度は120度ほど.

アキミズクサハムシ(アキネクイハムシ) Plateumaris akiensis

分布:本州(広島県).固有種.

(オオミズクサハムシとは分布域は重ならない)

前胸背板の背面はややまるく盛り上がるが,全体に平坦.上半分に粗い横シワがある.全体または下半分に平滑な部分がある.メス産卵管の先端の角は90度以下.

オオミズクサハムシ(オオネクイハムシ) Plateumaris constricticollis

分布:北海道,本州,国後島.固有種.

以下の3亜種に区分される↓

メス産卵管の先端の角度は90度弱

トヤマオオミズクサハムシ(チュウゴクオオミズクサハムシ) P. c. toyamensis

分布:本州(富山,岐阜,愛知,兵庫,岡山)

メス産卵管の先端の角度はとがり,粗い鋸歯がある

東日本に分布する以下の2亜種↓

エゾオオミズクサハムシ

シナノオオミズクサハムシ

前胸背板と上翅の色が異なる.前胸背板は銅色で,上翅は黒紫色.肢は全体に赤褐色.

エゾオオミズクサハムシ P. c. constricticollis

分布:北海道,本州(新潟−福島の北部より北),国後島

前胸背板と上翅は同じ色.肢は腿節の基部や脛節が赤褐色.

シナノオオミズクサハムシ P. c. babai

分布:本州(新潟,長野,群馬,栃木,茨城,千葉)

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