Web版ネクイハムシ図鑑:絵解き検索・日本のネクイハムシ亜科

ステップ2 ネクイハムシ属の同定(その3)

E1.肢を含め体全体に金属色を帯びる種の同定(6種)

以下の3つのタイプに区分する


E1-1.前胸背板は横方向のシワが発達する.

肢,特に後腿節(後ろ足のふともも)が長い

アシボソネクイハムシ

Donacia sparganii gracilipes

国内分布:北海道,本州(中部以北),択捉,歯舞


E1-2. 前胸背板は横方向のシワと点刻(あな)がある.

肢の長さはふつう.

ヒラタネクイハムシ種群(2種1亜種)

オス交尾器での区別が必要(ただし,分布域が異なる)

●骨片先端部にはヒレ状の突起がない

ニセヒラタネクイハムシ Donacia tominagai

 分布:北海道(大雪山系).固有種?

●骨片先端部にはヒレ状の突起がある

ヒラタネクイハムシ Donacia splendens

 国内分布:北海道,本州(中部以北)

*ヒラタネクイハムシは2亜種に分けられている

●骨片先端部が大きく,ヒレ状の突起も大きい

→キタヒラタネクイハムシ D. s. splendens

 国内分布:北海道

●骨片先端部が小さく,ヒレ状の突起も小さい

→ヒウラヒラタネクイハムシ D. s. hiurai

 分布:本州(中部以北).固有亜種

 


E1-3.前胸背板は粗く点刻(あな)が覆われる.

肢,とくに後腿節(後ろ足のふともも)が短い

カツラネクイハムシ種群(2種)

オス交尾器での区別が必要

(ただし,アオノネクイハムシは非常に珍しい種)

●陰茎先端部にくびれがある

カツラネクイハムシ Donacia katsurai

 分布:本州,九州.固有種.

●陰茎先端部にくびれがない

アオノネクイハムシ Donacia frontalis

(兵庫県の1カ所のみで確認されている)

 国内分布:本州(兵庫県)


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