Eubrianax loochooensis Nakane, 1952(原記載)
Eubrianax loochooensis: 中根(1963),Sato, (1965), Sato (1976),
佐藤(1985b), Lee et al. (1999), Lee et al. (2001),吉富・佐藤(2003),Jach
et al. (2006)
基準産地.Okinawa (Main island).
形態的特徴.
成虫の体長は4.5-4.9mm(佐藤,1985b).体色が二色であることが特徴で,前胸背板中央部と小盾板,上翅下半部が黒色で,その他の部位が肢を含めて黄褐色である.雄の触角は櫛ヒゲ状で(第1,2節は短く分岐しない),各節の先端付近で分岐する.雌の触角は鋸歯状.体型でも雌雄差は明瞭で,雌は雄に比べて大型で体幅が広い.
蛹は未確認.
幼虫の前胸背板中央部の縫合線上には菱形の小片がある.斑紋には変異があるが,不明瞭で細かな白色と暗色の斑紋に覆われる.背面には顆粒があり,側片の縁辺部にも認められる.刺板の先端には針状の毛があり,その両側には鶏冠状の突起がある.
卵は未確認.
生態.本種の生息環境を実際に野外で確認していないが,幼虫の採集データなどから判断して,小規模河川の中下流域に生息しており,オオシママルヒラタドロムシ(亜種のキムラマルヒラタドロムシ)よりも人里に近い環境を好むようである.採集記録から,成虫の主な出現時期は3月下旬から4月である.
分布.沖縄島,久米島(幼虫の記録).
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