チビマルヒゲナガハナノミ Macroeubria lewisi Nakane, 1952

Macroeubria lewisi Nakane, 1952(原記載)
Macroeubria lewisi amamiana M. Sato, 1964(原記載)
Macroeubria lewisi: 中根(1956),中根(1963),Sato (1968), Sato (1983), 佐藤(1985b), Lee et al. (1997),吉富・佐藤(2003),Jach et al. (2006).
Helichus sp. HA: 御勢 (1957)(幼虫).

基準産地.Mayasan near Kobe; Nara; Yakushima.原記載にあるAizu-Wakamatsu産の標本は後に別種(M. similis)であることが判明した(Lee et al., 1997).

形態的特徴.
 成虫の体長は2.6-3.2 mm(佐藤,1985b).体は幅のある楕円形で体に厚みがある.全体に黒色だが,肢の色はやや薄くなる.上翅には条溝がある.チビマルヒゲナガハナノミ属の各種はお互いに非常によく似ており,確実な同定には雄交尾器の検討が必要である.
 蛹は未確認.
 幼虫は縦長で,尾突起は2本で後方へ鋭く伸びる.中胸,後胸,腹部背板第1-7節の側方板はかぎ爪状に後方へ曲がり,先端は尖る.腹部背板第8節の側方板は後方へ伸び,先端は丸い.背面に4本の隆起条がある.本種の幼虫は,御勢 (1957)がHelichus sp. HAとして記載されたのが最初で,Lee et al. (1997)のよって成虫との対応が確認された.
 卵は未確認.

生態.成虫は本土や屋久島では7月,奄美大島では6月に出現する.山地渓流に生息し,幼虫はハバビロドロムシ属の幼虫と一緒に流木表面に付着していることが多い.成虫は灯火に飛来する.

分布.本州,四国,九州,屋久島,奄美大島.

成虫(オス)

幼虫


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